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以前に、”スタートアップの経営者・人事向け「あの時、採用面でやっておけば良かったこと(成長フェーズ別)」”というタイトルでスタートアップの採用活動についてまとめました。

前回の記事では、「ああ、こんなことをやっておけば良かった」というNice to Haveをベースに整理したのですが、今回はスタートアップが成長フェーズ別に取り組むべき採用課題ついて整理してまとめてみました。

 

創業期

経営陣のリファラル採用力

まず創業初期に求められるのは、社長及び共同創業者の採用力です。 創業初期の資金が乏しいタイミングでヘッドハンティングやお金のかかる求人媒体に頼っているスタートアップは要注意です。

創業初期から社長が自力で人を引っ張れないスタートアップで、急成長した企業には出会ったことがありません。

インターン、アルバイトからの採用

残念ながら10人以下のスタートアップは必ずしも人気企業ではありません。実際にそのビジネスが立ち上がるかもまだ分からない中でスタートアップに参画しようと思える人はFaceBookの友達リストを見ても少ないはずです。

そこで大切になるのはインターンやアルバイトからの採用です。特に初期のインターンは、敢えて10人以下のスタートアップを探してきているだけあって優秀な学生の宝庫です。前職のレアジョブでも創業期に、休学して会社の成長を牽引した優秀な学生が数名いました。

同様にアルバイト経由の採用も貴重な採用ルートです。学生に限らず、子供が産まれてから本格的な復帰をしていなかった女性やこれまで夢を追っていたけれどもそろそろ諦めて安定した仕事を探そうと考えている若手など、もちろん偶然の産物もありますがポテンシャルの高い人材に出会えます。

 

急成長期

採用媒体、人材紹介の活用

採用人数が急速に増加するこの時期、経営陣のリファラル採用力だけでは不十分になってきます。そこで採用媒体や人材紹介の活用を始めることとなります。

大切なのは手を広げすぎるのではなく、自社に合った媒体を選んでその媒体での活動量を増やす、或いは特定の人材紹介担当者とのコミュニケーションを増やすなど的を絞った活動が求められます

社員のリファラル採用力

次に期待できるのが創業初期メンバーのリファラル採用力です。特に10人以内のスタートアップに飛び込んできている尖ったスタッフは、 創業経営陣と同様に人を魅了する力を持っているケースが多々あります。

是非、 創業に近いスタッフにもリファラル採用への協力を求めてみてください。

欲しい人材の定義づけ

この時期、採用人数が拡大する中で欲しい人材の定義づけを疎かにしてしまう傾向があります。 人材の定義づけが曖昧になると、成長フェーズにマッチしない人を採用をしてしまったり、あるいはその結果として労務問題や他のスタッフのデモチにつながってしまうなど後々の問題の原因になります。

是非、当社サービスのAI求人票採点サービスFindy(ファインディ)も使って、こだわって求人票を作ってみてください。

採用担当者の育成

採用担当者の育成もこの時期の課題です。このフェーズでの経営者の悩みは採用担当者を1人置くかどうかです。採用担当は売上とは直接紐付かないように見えるため、ついついコスト増と捉えてしまいがちです。

また、採用担当を兼務含めてアサインすると意思決定をしたとしても、その採用担当者が必ずしも採用経験者ではないため、育成が必要という課題も発生します。

 

安定成長期

経験者採用後の既存スタッフのデモチ

このフェーズで会社を安定的に成長させるためにはスキルや経験の豊富なスタッフの採用が必須になります。それと同時にこれまで活躍してきた創業初期メンバーがスキルや経験不足で後から入ってきたスタッフに役職も追い抜かれていくという現象が発生します。

ただ、スタートアップ人事の友人と話していても、「あの時、彼或いは彼女に辞めないよう努力できなかったか?」を半年後に思い出すといいケースが多少あるという話題が出てきます。新しくスタートアップに入ってきたスキル・経験の豊富な人と創業初期のマインドの高いメンバーをどう融合させるかというのは採用担当者の腕の見せ所です。

急速な採用増による採用基準の低下

急速な採用増に伴いついつい妥協して、あるいは妥協しないまでも若干の懸念点があっても採用してしまうというケースがどうしても発生しがちです。その結果としてパフォーマンスの低いスタッフや会社に批判的なスタッフを増やしてしまう原因となることがあります。

採用の優先順位づけ

会社が組織化するにつれて、各部門が欲しい人材を採用担当に伝えるようになります。本当にその企業の成長にとって一番採用すべき人材は誰かの判断はその後のスタートアップの成長に大きく影響します 。

変革期

リファラル採用の再活性化

会社の規模が大きくなるにつれてどうしても採用活動が自分事化できないスタッフが増えてきます。また、これまで採用に成功している企業であればあるほど優良、有名企業出身のスタッフも増えてきます。彼ら、彼女らが前職と比較して自社の制度や状況を不十分に感じて、批判的に見てしまうことがあります。

ただ、彼ら彼女らの前職も同様に成長過程を経て今があるはずで、そのレベルまで会社を持っていくのがスタートアップで働く醍醐味であるはずです。その醍醐味を求職者に語れるよう人事によるファシリテートが必要です。

採用ブランドの構築

採用ブランドの構築も必要なフェーズになってきます。「自社のミッション・ビジョンは何か?」、 「自社の強みは何か?」、 また「候補者は自社のどこに魅力を感じているのか?」を”言語化”してスタッフに共有する時期にきています。

発信する会社情報の多様化

創業初期は経営陣が情報発信の主役を担います。一方で、会社の規模が拡大すると必ずしも入社後に経営陣と直接仕事をするわけではなくなってきており、経営陣は少し遠い存在になっていきます。

候補者にとっても直接仕事で接する人がどんな人であるか、或いはどんな職場環境で働くかの方に興味が移ってきます。従って、企業側の発信する情報も経営陣の情報だけではなく、スタッフインタビューやオフィス環境など発信する情報の多様化が求められます。

 

再急成長期

事業部、部門単位での採用コミット

100人を超えてくると複数事業を運営するスタートアップも増えると思います。この時期にくるともはやスタートアップというよりは、次のフェーズにきている企業も多いのではないでしょうか。

これ以降は会社という単位だけではなく事業部や部門単位でいかに採用力を上げていけるか、採用へのコミット感を高めていけるかが課題になってきます。

以上、「スタートアップが取り組むべき採用課題(成長フェーズ別)」をまとめてみました。経験則を中心にまとめているため、他にも採用における課題はたくさんあると思います。ぜひ、引き続き公式、非公式に議論させていただければ幸いです。また、本記事のまとめスライドはこちらです。

 

また、3/7に登壇する予定の「シード・アーリーフェーズ経験者語る!!”創業時期を支える”採用論」でも上記のような内容を話せればと思っております。

なお、各フェーズ別に直面する課題についてのサポートに興味のある方は以下からご連絡ください。

 

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